<El Camino Real>
WHITEALBUM.ではEl Camino Realのデニムパンツをピックアップしました。
このブランドは2000年にスタートしたMICHAEL TAPIAによるデニムライン。MICHAEL TAPIAは現在TAPIA LOSANGELSというブランド名に変更して洋服作りを再開しています。
MICHAEL TAPIAといえばトラウザーの作りが抜群に良く、めちゃめちゃ綺麗なシルエットながらもどこか野暮な雰囲気が垣間見れる魅力的なブランドでした。ただ一方、使用するファブリックやデザイン自体は相当シンプルだった為、なかなかこの良さが伝わりにくかったと思います。知り合いのパタンナーは絶賛していましたが。。そういういわゆるマニアックな洋服を作るデザイナーです。
El Camino Real (エルカミーノレアル)
Model : Triunfador
Material : Cone Mills cotton 100% with selvage 13oz
Made in USA
そんなMICHAEL TAPIAが作るデニムパンツ。
一見フツーの5 pocketですが一応ご説明します。
まず、生地はリーバイスのXXに使用していたCone Millsの13ozです。コーンミルズを使用していること自体今は珍しくないですが、色落ちはやはりXXが好きな人なら履き込んで色落ちした際の粒感などは気に入っていただけるかと思います。
私が今回オーダーをした理由の9割、履いた時のシルエットの美しさ、特にバックシルエットは計算されたパターンワーク、ヒップ周りのパターンが一般的な5Pデニムとは違いMICHAEL TAPIAらしいさり気なく、気の利いたディテールになっています。私は新品でヴィンテージのエイジングやディテールを追い求めることよりもニュースタンダードを選びました。残りの1割はEl Camino Realという名前、そしてスペイン語で成功、勝者を意味するモデル名Triunfadorをつけたデザイナーのセンス。あと単純に紙パッチのデザインが好み。
どうしてもヴィンテージデニムを毎日履き続けると50年以上前ものだから寿命が見えてくるんです。もともとミントコンディションだったらいいけど、今が一番いい!みたいな色落ちしたヴィンテージ一本でいくのは無理があると私は思います。古いものは減っていく一方ですから付き合い方を考えていかなければなりません。ギタリストでいえばサブギターの感覚に近いのかも。LIVEでは60年のストラト(XX)、作曲やリハはサブ(El Camino)を弾く。世界屈指のギタリストも分けていると聞きます。そういう最高水準でのサブです。
先ほど記載した「ヒップ周りのデザインをパターンワークで落とし込んだ」。意味わからないですよね、説明します。El Camino Realとリーバイスなどのいわゆる5Pのデニムパンツとの大きな違いはバックのディテールにあります。通常バックヨークは下の生地(ヒップから足の生地)がヨークに上に合わせる縫製が一般的ですが、El Camino Realのデニムは逆に作られています。
これによってMICHAEL TAPIAの抜群に綺麗なシルエットが出ます。またバックヨークがヒップの上から縫い合わされるのでヒップのフィット感が素晴らしくよいです。こういう細かなディテールに惹かれます。サイズ選びは好みでいいと思いますが、私はベルトなしで落ちないサイズ感の28inchで履いています。
長々と説明してしまいましたがEl Camino Realの取り扱いは2015AWからですが、一部のサイズを確保できましたので4月末のプレオープンに並べます。
それと、知り合いのディーラーにお願いしていたリーバイスの第一便がアメリカから届きました。これは以前から仲の良い顧客様からリクエストをいただいていたので、これもプレに並べようと思います。
でもサイズ感、色落ちがどれもよくて、正直売りたくない。。(笑)
月曜日から野暮用で北海道に行ってきます。
WHITE ALBUM. akaba