今日は新しくお取り扱いが始まったブランドをご紹介いたします。
“Marina Yee”
新しくといってもレジェンドクラスのデザイナーですが、今日は初めてMarina Yeeの名前を目にする方のためにもご紹介できればと思います。
Marina Yeeはアントワープ・シックスのデザイナーの一人です。
Dries Van NotenやAnn Demeulemeesterなどと共に一時代を築き上げた女性デザイナーです。
卒業後アーティスト活動と並行してデザイナーとして活躍していましたが一時期はファッション業界から姿を消しますが再びカムバックしました。
近年、ファッション業界は規模が大きくなればなるほど、ファッションとビジネスのバランスが取りづらくなり錚々たるブランドが身売りしてしまったり、また値段ばかりあがる一方でクオリティが下がり続けたり。
それに反してMarina Yeeの洋服は初心に戻ったという表現が正しいのかはわからないけれど、インディペンデントな精神が前面に出ていて、ワンシーズンで消えるデザインではなくて世代を超えても通用する洋服を作っていると、初めて彼女が作った洋服を見て袖を通して感動した自分がいました。
その場でプライスや納期なんて聞かずにオーダーしてしまうほど私自身も一人のお客さんのように、初心に戻ってバイイングしたのは久々でした。
またMarina Yeeは一時期Martin Margielaと同じ時間を共に過ごしており、その時のアイディアが後のMartin Margielaのベースとなる再構築という表現方法に影響を与えているのもいうまでもなく、今では当たり前に聞くジェンダーレスという表現も彼女が一番早かったのではないでしょうか。
情報も少なく、謎に包まれたMarina Yeeですが情報過多のいまの洋服の選び方とは逆で、直感で見て好きか嫌いかでいいんだと思います。
ちなみにデザイナーが提案する着方は少しオーバーサイズをボタンを留めずにばさっと適当に着ること。
知的なんだけど野性味もあって、、一着の洋服から気持ちが伝わるなんてなんてすごいことなのでしょう。と思ってしまう一着です。
ぜひお店で袖を通してみてください。